事故調査官は語る

損害保険会社には、事故が何故どのようにして起きたのかを調査することにより、その事故の責任が誰にどのくらいの割合であったのかを解明する
「事故調査」を専門とする担当者がいます。もちろん、警察で事故検分は行われますが、その時点だけでなく、その後も現場や当事者同士の事情聴取によってより細部にまで調査の輪を絞り込んでいくのです。
そんな調査官(愛知県出身・調査歴6年)Aさんにお話を聞きました。
「高齢者の事故が加速度的に増加しているのは間違いありません。これは、車を運転する方だけでなく、歩行者や自転車乗車中も含めてですが。しかし、だからと言って、高齢者は車に乗らなきゃいいじゃないかというのは短絡的な考え方だと思います。買い物や通院など、高齢者だからこそ車の便利さをもっと享受してほしいと思いますし、そうしてあらゆる人々の手足となることがクルマの使命でもあるわけですからね」
ですが、実際の調査では大きな怪我をした方や、命を落とされたケースにも遭遇するので、それがこの仕事の辛いところだと言います。
「運が悪いという例も確かにありますが、殆どの事故は未然に防ぐことができたものばかりです。ほんのちょっとした不注意や、いつもならやっている視認をたまたまその日だけしなかったなど、基本的な安全運転項目をひとつ又はふたつ逸脱したためにとんでもない大きな事故に出会うことになるんですね。
高齢者に対して注意したい点ならいくつもありますが、それよりも“いかに基本に忠実な運転をするか”ということがとても大切なのだと言いたいですね」
確かに大事なことです。毎日のことだと、どうしても、お座なりになったり、面倒くさいと省略したり…。
「それから、病院や買い物など決まったところにしか行かない方は、無理に遠出したりせず、決まった(走り易い)道を、いつも決まったコースで走ることを続けることをオススメします。特に運転に自信のない方は、“気分転換で寄り道を”などと考えずに、走り慣れた安全な道だけを走る方が事故確率は減らせますから」
クルマは安全で慎重に使う限り、ヒトにとってとても便利な道具なのだと力説していました。

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